地盤沈下・地盤調査・改良

Ground

地盤について

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地盤のことならお任せください

弊社では、建物の地盤調査から地盤改良、地盤沈下による建物の傾きを水平に戻す、沈下修正までその土地や周辺環境に合わせて幅広く対応させていただきます。

地盤沈下について

Land Subsidence

粘土層の間にある、礫・砂層などの間隙に閉じ込められた地下水を過剰揚水することにより、粘土層からの間隙水が絞りだされ、その粘土層が収縮することにより地面が沈む現象を地盤沈下といいます。
地盤沈下でも特に私たちの住宅に大きな影響を与えるのが、「不同沈下」です。

● 不同沈下とは

不同沈下とは建物が不揃いに沈下を起こすことを言います。家全体が均等に沈下するのではなく、一方向に斜めに傾くような状態のことです。
不同沈下が起こると、建物に大きなダメージを与えます。その理由は本来、水平・垂直を保っていなければならない、建物の構造を支える部材が、不同沈下によって平行四辺形や台形に歪み、一ヵ所に荷重が集中して、無理が集中するからです。
また不同沈下によって家が傾くと、日常生活にも影響を与えます。窓から雨が吹き込む、ドアやサッシの鍵が掛けられなくなり外出できない。気密性が失われてエアコンの効きが悪くなるなどです。特に、雨仕舞いが悪くなることで、躯体の腐食が進み、建物の寿命が短くなったり、耐震性能が著しく損なわれるのは問題です。さらに、床の傾きによって精神的にストレスがたまったり、眠れなくなることもあります。

不同沈下に対する解決策として、沈下した建物を元の水平状態に戻す「沈下修正」が行われます。

● 沈下修正とは

「沈下修正」とは、地盤沈下が原因で傾いた建物を、元の水平状態に戻すために行う作業のことです。つまり沈下修正は、建物の傾きを解消し、安全性を確保することを目的として行われます。沈下修正には、その沈下した原因に応じた適切な対策が必要であり、建物の構造や用途、周辺環境などにも十分に配慮しなければなりません。
また、専門的な技術が必要とされるため、施工業者の選び方や工事内容については信頼できる専門家に相談することが大切です。

沈下修正には、さまざまな沈下修正工法が存在します。以下に、代表的な4つの工法を紹介します。

耐圧板工法(耐圧盤工法)

地盤沈下で家が傾いてしまったとしても、今後これ以上地盤そのものの沈下は起こらないと思われる場合に採用される工法です。
軟弱地盤上で、沈下が終息していない場合には一時しのぎにしかなりませんので注意が必要です。
地盤の沈下は落ちついていて固くなっているか、もしくは地盤改良後なら再沈下の心配はありません。
基礎下の土を掘り、耐圧板(50㎝×50㎝前後の鉄板)を設置して、基礎をジャッキアップしていきます。
家の水平がとれたら、高さが固定できる台座を耐圧板と基礎の間に据え付けて、ジャッキを取り外し埋め戻します。

アンダーピニング工法(鋼管杭、コンクリート杭)

再沈下の心配がほぼなく、軟弱地盤にも効果的な家の傾き修正工法です。重量のあるコンクリート造建築物の場合にはもっとも適した工法と言えるでしょう。
基礎の下を手作業で掘り、50cm(センチメートル)以下に切断した鋼管杭を縦に設置します。基礎と杭の間にジャッキを設置し、家の重みを利用して杭を地中にめりこませていきます。杭を溶接して継ぎ足しを繰り返し支持層まで到達させて、さらにジャッキを伸ばすと家が上がるという原理です。
人力での作業が多いためスペースが狭くても問題ありません。
お庭や駐車場などに一箇所入り口を作り、基礎の下にトンネルを掘って作業を行います。

土台上げ工法

耐圧板工法と同じく、これ以上地盤の沈下は進行しない場合で、土台の強度がある場合に有効な工法です。
地盤沈下が終息していない場合(地盤が軟弱のまま等)は、再沈下が発生する事を念頭に入れておく必要があります。
基礎とその上に横置きしている角材(土台)を切り離し、基礎は傾いたままの状態で土台・柱・壁をジャッキアップしていきます。
土台が水平になったら、基礎との間にできる三角形の隙間に鉄板や木材などを差し込み、モルタルで仕上げます。

薬液注入工法

軟弱地盤上でベタ基礎の場合に採用されやすい工法です。
セメントを混ぜた液体を基礎の下の地盤内に注入し、その注入圧によって地盤ごと家を持ち上げて傾きを直します。
家の傾き修正と同時に地盤改良を兼ねるので、再沈下の可能性は低いと言えます。布基礎の場合は、耐圧板工法と併用すると施工精度が上がります。技術の進歩により、工法が開発された当初に発生していた「家と一緒にブロック塀も持ち上がってしまう現象」は大幅に少なくなりました。
建物のまわりのスペースが狭い場合は、作業効率が落ちる(工事金額が高くなる)ため、他の工法を選択したほうが無難と言えるでしょう。逆にスペースが広ければ広いほど効率よく工事ができるため、条件が合えば採用するべき工法です。

地盤調査について

Exploration

建物などを建てる前に、その地盤がどの程度の建物の重さに耐え、沈下に抵抗する力(地耐力という)をもっているかを調べることです。例えば、その土地が軟弱な地盤で、建物の荷重に耐えられないと、建物は沈下します。地盤調査では、建物が沈下するかしないか判断でき、沈下の恐れがあれば適切な対策(地盤改良)を行います。
また、地盤調査は法律で義務付けられています。

● 地盤調査方法

地盤調査の方法としては、以下の3種類が一般的に行われます。

  • ①ボーリング調査

    最も基本的な地盤調査方法で、主にマンションの建設など大規模建築物の調査でボーリング調査を行います。ボーリング調査は、地盤の支持力算出する際に必要なN値、砂質土や粘土といった土質、軟弱層か支持層までの深度など地層構成、地下水位の調査、室内土質試験用のサンプリングが可能です。
    これにより、建物や道路、擁壁などを建築する際の地盤調査、その地盤の液状化判定や土壌汚染調査などにも用いられます。
    ボーリング調査は通常、約5m四方の面積が必要で、高さ5mほどのやぐらを組む必要がある為、建物があると調査できず、解体後に行うケースが多くなります。
    作業に1日~数日を要するなど大がかりで、調査箇所は一般的に1か所だけを10mから数10m掘り進めます。

  • ②SWS試験(旧 スウェーデン式サウンディング試験)

    住宅の地盤調査で最も一般的な方法で、標準貫入試験によるN値に相応する「換算N値」を算出することができます。調査機は手動式のほか、半自動式、全自動式があり、全自動式であれば、作業は一人で1ポイントにつき30分程度で実施できます(戸建住宅の場合、5ポイントを調査し、半日程度で完了)。敷地全体の全体の様子を知ることができ、費用もリーズナブルであるというメリットがあります。 しかしながらSWS試験は、土質が採取できない、土中のガラや一定以上の固い地層に達すると貫入不能、深度が増す(10m以上)と摩擦補正を行わない為に精度が低くなるなど、簡易調査である為に熟練の技術者による資料調査などから、総合的に判断する必要があります。

  • ③平板載荷試験

    平板載荷試験は、地盤に建物の重量に見合う荷重を直接かけて、沈下量を測定して支持力を判定する信頼性の高い試験です。主に路盤や路床、プレハブなどを建てる際の地盤調査に最適です。また、擁壁下部の地盤調査に用いられることもあり、基礎直下の地盤支持力、地盤反力係数、沈下量などが確認できます。 試験方法は、水平に整地した試験地盤面に載荷版を設置し載荷装置は、ジャッキ、支柱、変位計を設置し、反力荷重として、現場の重機(バックホー等)や敷鉄板を用いることが一般的です。

● 地震調査資格について

地震保険の保険金請求手続きそのものは難しいものではありませんが、誰にとっても地震で被災する経験が滅多にないことから、保険会社が不当に減額した金額で納得してしまうケースが少なからずあります。
そのようなケースにおいて被災者(被保険者)と保険会社の間に立ち、被災の被害状況を正確に伝えて、保険会社の不当な減額を見逃さずに被災者が正当な保険金を受け取れるようサポートするのが、地震保険調査士の役割です。
また、地震保険調査士の資格を取得していること自体が、工事の技術や地震保険の知識を兼ね備えていることの証明にもなります。
弊社では、建物検査士(補)資格、地震保険調査士、認定火災保険調査員の調査保険資格者が多数在籍していますので、お気軽にご相談ください。

地盤改良について

Improvement

地盤調査の結果、その地盤が軟弱層(地耐力不足)であると判明した場合には、建物の不同沈下を防止するために対策が必要になります。地盤改良工事とは、このように地盤調査の結果、軟弱地盤であると判断された土地に対し、建設する住宅が耐えられるように地盤を補強することです。地盤調査の解析データをもとに、現地の状況やコスト面での検討などを加え、最適な 改良工法を提案いたします。

● 地盤改良工事の流れ

  • ①地盤調査結果

  • ②軟弱層の有無、周辺状況などから
    安全性を判断

  • ③地盤改良の必要

  • ④設計・見積

  • ⑤工事実施

  • ⑥工事報告書作成

● 地盤改良工事の工法

地盤調査を行うと、地盤の固い層(支持層といいます)までの深さ、その分布などさまざまな要因がわかります。
その調査結果とこれから建てる住宅の大きさなどを踏まえて、適した地盤改良工事を施工することになります。
地盤改良の工法を大きく分けると、新しい地盤改良工法と従来の地盤改良工法(3種類)があります。

<従来の地盤改良工法>

大きく3種類に分けることができます。
・地表面付近の軟弱地盤全体をセメント系固化材で固める(主に表層改良工法)
・セメント系固化材を使用した杭状補強体で建物を支える(主に柱状改良工法)
・鋼管杭によって建物を支える(主に鋼管杭工法)

工法(素材)品質・効率・環境への影響コストメリット
表層改良工法(セメント)★★★★★★★
柱状改良工法(セメント)★★★★★★★
鋼管杭工法(鋼管)★★★★

<新しい地盤改良工法>

従来の地盤改良工法のデメリットを改善すべく開発された工法。

工法(素材)品質・効率・環境への影響コストメリット
SFP工法(セメント)★★★★★★★★
エコジオ工法(砕石)★★★★★★★
しん兵衛工法
(セメント・鋼管)
★★★★★★
環境パイル工法(木材)★★★★★★
シート工法(シート)★★★★★★★★

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